2016年11月度セミナーseminar
顧客満足を実現する品質管理活動にはISOなどのシステム構築は欠かせません。
しかしその前提として、人材教育や工場内の防虫管理をはじめとする一般衛生管理の仕組みが構築・運営されていなければ、品質管理のシステムは有効に機能せず管理機能も失われてしまいます。
今回は製造現場で正しく機能する一般衛生管理の構築と実際の運営についての紹介や、防虫管理に有効な取り組み方とはどのようなものかを重点を置いたセミナーを開催いたしました。
開催日:2016年11月22日(火) 13:00~16:40
会場:東京
受講者の声
セミナー後にお客様からいただきましたご意見・ご感想の一部を紹介いたします。
- 自社で進めている5S活動よりも、工夫とユーモアがあって参考になりました。
- 整理整頓の事例を紹介いただいたのがとても良かったです。
- 自社でHACCPを取得しているが、「継続」していくための仕組みとして7Sは活用できると思いました。
- 実際の改善事例を豊富に紹介されており、自社にも通用する内容でした。
- 熱意をもって対応されるということを参考に現場のメンバーにも5Sの重要性を伝えていこうと思います。
- 異物分析の大事さを事例をまじえてわかりやすく教えていただきました。
- 出てくるスライド一つ一つが試験に基づいた根拠があり、説得力がありました。
講演内容
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■講演1■ 実効性のある一般衛生管理~HACCP義務化に向けて~
食品業界はHACCP導入の義務化にむけて本格的に動き出しました。厚労省の手引書では5Sが重視されており、あらためて、安全な食品をつくるためには一般衛生管理が重要であることが示された形です。これがきちんと機能していなければ、どのようなシステムが構築されていたとしても、多様な製品事故の防止は難しいと言えます。
そこで、食品安全プログラムを有効に機能させる一般衛生管理とはどういうものか、その構築にはどのような事柄に着目して進めて行くかについて、事例を交えて解説しました。■講師■
株式会社角野品質管理研究所 角野久史氏 -
■講演2■ こうすれば一般衛生管理が構築・実践できる~工場5Sの運営~
構築すべき一般衛生管理の内容が理解できていても、いざ実際の現場において運営していこうとしても、スムーズに導入・運営できず苦労をしている事業所も少なくありません。また、現場は日々変化・成長していくので今まで通りのやり方では通用しない場面に遭遇することもよくあります。 ここでは、食品事業所に38年携わった経験を持つ演者より、「こうすれば一般衛生管理が構築・実践ができる」というポイントを、事例を交えて、改善し続けることができる運営手法とは何か、具体的な事例に基づき解説しました。
■講師■
株式会社食品の品質管理研究所 花野章二氏 -
■講演3■ 製品異物解析から見える混入防止策
製品異物への対応を誤ると、メーカーにとっては大きな痛手となります。一方で、異物から得られる情報は、製品の安全性向上にとって、有効なものともなります。 ここでは、メーカーから寄せられた異物に対して、数千件を分析し原因の推定を行ってきた経験を活かして、異物を特定するための有効な手法と、分析結果を利用して積極的に再発防止へと役立てることができた事例を紹介し、異物混入防止対策のポイントを解説しました。
■講師■
東洋産業株式会社 大野竜徳 -
■講演4■ 適正な防虫防鼠管理の要件
防虫防鼠管理は、その高い専門性から、外部委託が中心となっています。しかし、医薬品、食品、化成品等の製造の現場で、防虫防鼠管理の質に対する要求は年々高くなっており、工場側が中心となって管理する状態でなければ、ユーザーに受け入れられない状況になっているといえます。 そこで、問題が確実に解決され、どのようなユーザーからも受け入れられる防虫防鼠管理とはどのようなものか、必要なプロセスや技術、適性に応じた役割分担、ツールなど、その要件について解説しました。
■講師■
東洋産業株式会社 高橋宏英