2009年8・9月度セミナーseminar
食品関連企業として、組織的に製品の安全を確保するためには、いくつかのカテゴリがありますが、その中でも特に関心が高いものを選びました。
- 「5S」言うまでもなく、衛生の基本は5Sであり、その先に製品の安全があるといっても過言ではありません。
- 「虫」殺虫剤が使いにくくなっている昨今、多数の情報を持ち多様な方法の中で最も効果的なものを選択し、実施していく必要があります。
- 「国際規格」衛生に関して様々な国際規格があり、これを取り入れている企業も多い現状ですが、うまく活用することは難しいものです。
- 「清掃・洗浄」清掃・洗浄は微生物や虫、汚れの危害を防ぐ活動にほかなりませんが、効率的・効果的に実施していくにはテクニックが必要です。
開催日:2009年8月26日(水) / 2009年8月27日(木) / 2009年9月16日(水)
会場:大阪、広島、東京
受講者の声
セミナー後にお客様からいただきましたご意見・ご感想の一部を紹介いたします。
- 自社工場で害虫が発生した際の対応の参考になった。
- どういうプロセスで認証を取得したのか詳しく聞け、他者と自社の比較が出来た。
- 清掃方法は自社でも課題と考えているので、ありがたかった。
- 自社の従業員に対する意識改革の重要性が明確になった。
- 工場のタイプ別に発生しやすい虫を分類してあり、分かりやすかった。
- 業者任せではなく、自社でも対策できることがあると分かった。
- 失敗を教訓にしくみ作りの改善に取り組んでいる点が参考になった。
- 自社での教育訓練・教育方法の改善に活用できそう。
- 清掃の目的や汚れの原因を知ることの大切さを再認識することが出来た。
講演内容
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■講演1■ 7Sが浸透するまでのエピソード集
衛生管理の基本は、5S(食品衛生7S)であることは間違いありません。7Sは時間の経過とともに着実に成果が出るものですが、7Sを正しく理解していなければ、きちんと成果を出すことは難しいものです。本講演では、大手小売店のお客様相談室でお客様のニーズに数多く出会い、現在はコンサルタントとして多数の食品工場で実践的な7S構築の助言・援助を行っている立場から、7Sが構築される経緯におけるエピソードを多数紹介し、その中から構築のカギを解説しました。
■講師■
株式会社角野品質管理研究所 角野 久史氏 -
■講演2■ 虫の問題解決事例
依然として「虫」は混入異物の中で高い割合を占めています。食品メーカーでは総合的防除手法(IPM)が広く普及していますが、問題を把握していても、きちんと原因を突き止め、適切に防除ができているかどうかは疑問です。本講演では、1980年頃から国内で最も早く総合的防除手法を手がけ、これまでに医薬品、食品工場等多数の現場での虫や微生物防除を実践してきた演者の経験に基づいて、虫の問題が起こった際に、どのように問題原因を明らかにすることができたか、何をすれば問題を解決することができたか、科学的根拠とともに事例の紹介を行いました。
■講師■
東洋産業株式会社 羽原 政明 -
■講演3■ 国際規格を利用した安全システムの構築事例
日本では、ISOを中心とした国際規格の取得が進んでおり、品質についてはISO9000や22000をうまく利用することで製品の事故防止にもつながると考えられます。本講演では、ISO22000にいち早く取り組み、さらに日本で最初にISO22005(トレーサビリティの国際規格)の取得を指揮した演者が、その経験をもとに、ISO22000とISO22005をうまく利用した「安心・安全」な製品への取組み事例について解説いたしました。
■講師■
株式会社コスモス食品 長瀬 一幸氏 -
■講演4■ 現場に合わせた清掃方法の事例
異物防止対策、防虫対策、および微生物対策において、清掃は非常に重要な管理手法の一つです。しかし、効率的で効果的な清掃を実施することは難しいものです。本講演では、食品工場をはじめとした様々な現場において、見た目の綺麗さだけでなく、微生物制御、防虫、防臭を考慮した清掃・洗浄を行ってきた経験をもとに、汚れの質や対象場所の条件に合わせた清掃器具、洗浄剤の選択について、多数の事例を紹介いたしました。
■講師■
セントラルトリニティ株式会社 大橋 宣之氏